中国・四川省の資陽市で、義母に誘われて夫と三人で「東岳山」へ散歩に出かけました。
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その日の思い出の記録を残したいと思います!
「今日は散歩に行こうよ!」
朝食後、義母と夫の何気ない会話から、この日の小さな冒険は始まりました。
四川省に住む義家族の家に滞在中の私たち。
そして実は中国語が全く話せない私。いつも夫が通訳してくれています。
滞在中のスケジュールは夫と義母に任せていたので、二つ返事で出かけることにしました。
日本では当たり前のように一人で出かけていた私ですが、中国では家族との時間を大切にする文化があり、こうして3人で出かけることもありました。
東岳山は資陽市の名山とも言われる山なんだそうです。
東岳山は観光地というよりも、資陽市の地元民にとっての憩いの場所。
日本ではほとんど知られていない場所ですが、静かで、ゆったりとした時間が流れる山でした。
中国人男性と結婚し、中国で入籍しました。
中国での思い出や日中夫婦の暮らしで気づいたことをなどをブログにしています!
同じように中国文化や国際結婚に興味をもつ方に、楽しんでいただけたら嬉しいです。
四川省資陽市の東岳山てどんなところ? ー 地元民の日常風景


東岳山は四川省資陽市内から車で約15分ほどのところにある小高い山です。
麓は公園のようになっていて、標高はそれほど高くありません。
ハイキングや犬の散歩コースとして親しまれているようです。
日本の里山のような親しみやすさがあります。
おばちゃんたちのサークル活動

ふもとには広々としたスペースがあり、その日も劇団の練習のような、地域のサークル活動が行われていました。
年配の方々が中国の伝統的な踊りを練習しているグループもあれば、太極拳をゆっくりと演じる人々も。
大人も子どもも、のびのびと過ごしていて、なんだか町の温かさを感じました。
「中国ではよくある光景なのよ」
中国語がわからない私に、義母が夫の通訳を通して教えてくれました。
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みんな思い思いに楽しんでる!日本だとこんな光景、あまり見ないかも。
中国の公園文化は日本の公園とはまた違う使われ方をしているんだなぁと思いました。
誰もが自然と集まり、それぞれの楽しみ方で公共スペースを活用している様子は、コミュニティの強さを感じさせます。
幻想的な池と出会い ー 言葉を超えた交流

まずは東岳山の麓の池のまわりをゆっくり散策。
朝霧がまだ少し残っていて、中国らしいアーチ型の橋と霞がかった風景がとても幻想的でした。
「池に魚がいる!」と夫が教えてくれて、よく見ると確かに水中に魚の影が見えました。
池の周りには、ゆっくりと散歩する年配のカップルも。

そこで出会ったのが、犬を連れた中学生くらいの女の子たち。
夫や義母は人見知りしない性格なので、自然と会話がはじまっていました。
どうやら、私のことを日本人だと説明しているようで、
「哦〜!」
資陽市では外国人はまだ珍しい存在のようで、この東岳山に何しに?と彼女たちは驚いていました。
こういう出会いが日本への興味につながったらいいな、なんて思いながら、みんなの会話を静かに眺めていました。

山道を抜けて、静寂の中の発見

池を後にして山に向かって歩き始めました。
でも、あれ?どっちの道を行けばいいの?
「ここからはどう行けばいいですか?」
義母が道ゆく人に尋ねています。これが何回か続いて…。まるで冒険みたいで楽しい!
ハイキングコース用に整備された階段を登っていくと、両側には背の高い木々が広がります。
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風に揺れる自然の音が心地よかったなぁ。
時々立ち止まって写真を撮ったり、夫に「上には何があるの?どれだけ広いの?」と聞いたり。
義母は腰が痛くなる時があるようだったので、ゆっくりペースで進みました。

予想外の発見!東岳山の上のコート

だいぶ登ったところで驚きの光景が。
なんとコートやお手洗いが!こんな山の上まで整備されているなんて思ってもみませんでした。
「ここに運動しに来る人もいるんだよ」と夫。
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本当に?この急な坂を登ってまで?
中国人のバイタリティに驚かされます。
でもお手洗いがあって本当に良かった…。
そしてまたしばらく山道を進むと、突然開けて車が走れそうな道に出ました。
「もうすぐだよ」と義母が先を促します。

一体どこに向かって歩いているのか…
ただついて回るだけだったので知らなかったのですが、案内板ではいろいろありそうですね。

蓮台寺 ー 静かなお寺と意外な出会い
車道を少し歩くと「蓮台寺」というお寺が見えてきました。
東岳山にはハイキングをしにきたと思っていたので、お寺を目指していたことをここで知りました。

お寺の看板犬?

入り口で出迎えてくれたのは、なんとリードのない一匹の犬。
ちょこちょこ駆け寄ってきました。
お寺の看板犬でしょうか?
その犬を気にかけていると夫が、
「噛み付くかもしれないから、あまり構わないで!」
おそらく飼い犬だろうけど、油断は禁物だそうです。
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頭が黒いから小黒って呼ぼうかな(適当)
お寺の敷地を散歩してみる

蓮台寺は有名な観光地ではありませんが、広々とした敷地に静かなたたずまいでした。
関係者以外の人間はおそらく私たちだけだったと思います。
蓮台寺の図書館
途中で書庫のような場所を見つけ、興味本位で入ってみたところ、管理をしている方が中にいて、私が日本人だと伝えると、親切に敷地内の案内をしてくれました。

資陽市の中でも歴史的価値のある建物なのだとか。
詳しい話はわからないけど、(わからんのかい)
管理人さんの温かい笑顔と、お寺の静かな雰囲気に心が落ち着きました。


蓮台寺の歴史資料館


おそらく蓮台寺の歴史などが紹介されている資料館のようなものもありました。
こういったものがあるということは、ここはやっぱり観光地なのでしょうか?
もしくは同業者が学びに来るのか。
蓮台寺の雰囲気

敷地内にはいくつかの建物がありました。
中国的な色使いの建物に線香の煙が立つなか、人の少なさと山の静けさが重なって、どこか壮大で神秘的な雰囲気が漂っていました。






表面的な観光では決して知ることのできない、地域と仏教の深い結びつきを垣間見る貴重な機会でした。
観光ガイドブックにはたぶん載っていないからこそ、何かを「発見」したような特別感もありました。
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お寺を出るとき、小黒(仮名)も見送ってくれて、しっぽ振ってた。


帰り道
お寺を後にして、山道を引き返すことに。
普段滅多に来れる場所じゃないので、その景色を動画におさめながら山を降りました。

少女たち再び
帰り道は、行きとは別ルートで下山することに。
ただ、ここはあくまで地元の山。観光地のような道標はたまに見かける程度。
夫や義母もどうやら道がわかりにくいみたい。
義母がまた通りすがりの人に尋ねています。
夫は「中国は人に道を聞くのが普通なんだよ」と笑っていました。
すると驚いたことに、池のところで会った少女たちとまた遭遇!
彼女たちに道を尋ねながら下っていきます。
最後には、
「日本のお金、持ってないの?」
と聞かれて、思わず笑ってしまいました。
ちゃっかりしてるなぁ。でも、その距離感が面白かったです。
残念ながら日本のお金は持っていなかったので、義母が持ってきていたお菓子を分けていました。
少女たちの純粋な好奇心と素直さが、国境を越えた交流の始まりになるのかもしれない。
そんなことを考えながら、山を下りていきました。

東岳山を下りたら…串串香でお腹を満たす
無事に山を下りたあとは、義母のリクエストで「串串香(チュアンチュアンシャン)」のお店へ。
これは四川省名物の串鍋で、好きな具材の串を選んで辛いスープで煮る料理です。
山登りの疲れもあってか、いつも以上に美味しく感じました。

おわりに|観光地じゃないからこそ味わえる、中国の日常
この日の東岳山の散策は、観光ガイドには載っていないような、資陽市地元の人たちの日常が見られた貴重な体験でした。
中国に来て、中国語ができなくて、正直ちょっと「壁」を感じていた私。
でも、この日は夫と義母のおかげで、少し中国の日常に触れられた気がします。
道を尋ねるときの気軽さ、山で運動する人々、お寺の穏やかな雰囲気、少女たちの素直な好奇心…。
日本にいると中国って政治とか経済のニュースばかりです。
何だか遠い国に感じるけど、実際に来てみると普通に人々が暮らしていて、家族を大切にして、休日を楽しんでいる。
当たり前だけど、改めて実感した一日でした。
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資陽市も東岳山も、また行きたいな
あ、ちなみに夕食の串串香で食べ過ぎて、夜はお腹がパンパンでした…。
中国の食べ物の誘惑には勝てません!
四川・資陽市の東岳山の実用情報
旅のメモ(役立つかも)
- アクセス: 資陽市内から車で約15分
- 所要時間: ゆっくり回って約2〜3時間
- 服装: 歩きやすい靴とカジュアルな服装で◎
- 持ち物: 水、お菓子(小腹が空くよ)
- ベストシーズン: 春と秋がおすすめ(夏は暑いかも)
- 言葉の壁: 中国語が話せなくても大丈夫!だけど、簡単な挨拶を覚えておくと喜ばれます
こんな人にオススメ
- 中国の観光地じゃない場所を見てみたい人
- 地元の人々の日常が知りたい人
- 街の喧騒から少し離れて自然を感じたい人
- 気軽なハイキングを楽しみたい人
- リードのない犬が平気な人!笑